日本のアニメでは、画を先に完成させ、それに合わせてキャストが声を吹き込んでいく「アフレコ」(After Recording)が主流ですが、今回「夏雪ランデブー」は、海外のアニメで多く採用されている、先に音声の収録を行い、それにあわせて画を制作していくプレスコ(Prescoring)という技法で制作。各キャストのお芝居の間や呼吸を大切に演出されています。そんなプレスコ収録真っ最中のキャストの皆さんから、コメントが届きました。
葉月亮介役:中村悠一
▷ ご自身の演じるキャラクターについて。
ごくごく一般的な若者。演じる際にオーバーになりすぎず、リアリティを感じられるお芝居ができればなと思っています。
▷プレスコ収録を経験してみて、難しい点はありますか?
また、苦労したシーンや表現がありましたら、教えて下さい。
タイミングから何からこちら任せなので、苦労というより楽しくのびのび収録ができている気がしています。ただ動きが多く出るシーンは最終的な動きがわからないので仕上がりを見るまで不安です。
▷プレスコ収録ならではの楽しさはありますか?
絵の制約に縛られず、相手役との掛け合いをしっかりとできるのが楽しいです。テンポや表現の仕方もこちらに任せていただけているので、心地いいです。
▷好きなセリフやシーンがありましたら、教えて下さい。
どのシーンも思い出深く大事なシーンなので一概には言えませんが、六花と二人きりのシーンが演じていて好きです。
▷オンエアを楽しみにしているファンにメッセージをお願い致します。
僕らも収録がすべて終わるまで完成を見られません。皆さんと一緒に放送を楽しみにしたいと思います。多くの人間が一生懸命作った本作、是非楽しみにしていてください。
島尾六花役:大原さやか
▷ ご自身の演じるキャラクターについて。
お花屋さんの店長として働く六花は未亡人。大人の女性でありながら、不意をつかれて思い出に涙がにじんだり、葉月に対して気持ちが揺れたりと、この歳の等身大の女性として、リアルに、ナチュラルに共感できるキャラ。丸いおでこがキュートです。
▷ プレスコ収録を経験してみて、難しい点はありますか?
また、苦労したシーンや表現がありましたら、教えて下さい。
普段は与えられた制限の中でお芝居を工夫していきますが、今回は台詞のテンポなどが全て役者に任されている為、根本的に気持ちの流れ重視の自然な会話を大切にしつつ、作品の演出ポイントなど、全体のバランスを客観視するのがとても難しいです。
▷ プレスコ収録ならではの楽しさはありますか?
自宅でのリハーサルにあまり意味がない分(笑)、現場での掛け合いで気付くことや生まれるものが多く、会話は生きているんだという実感が楽しくてたまりません。また、より想像力を試されている緊張感もいい刺激になっています。
▷ 好きなセリフやシーンがありましたら、教えて下さい。
葉月くんと、浅草の花やしきでデートするお話が好きです。不器用なクセにまっすぐで一生懸命な彼にキュンとしたり、観覧車の中ではちょっとドキッとさせられたり…妙にシンクロしながらマイク前に立っていました♪
▷ オンエアを楽しみにしているファンにメッセージをお願い致します。
先日発売となった第四巻で完結したこの作品を、始めから終わりまで余すところなく映像で見られること。そして六花としてそこに生きられること。身もだえするほど幸せに感じています。六花たちの起こす風を、早く皆さんにお届けできますように!
島尾 篤役:福山 潤
▷ ご自身の演じるキャラクターについて。
生前の本心と言動と行動のイメージが「今」とギャップのある現在ユーレイ。とても一筋縄ではいかない人物は演じる上でも一筋縄ではいきませんでした。葉月の気持ちも解かる気が(笑)。
▷ プレスコ収録を経験してみて、難しい点はありますか?
また、苦労したシーンや表現がありましたら、教えて下さい。
「画」という確たるイメージ表現を己の頭の中で構築して、「間」や「動き」を造っていく。「絵」というファクタをぬいた事で得る自由と引き換えに確証という実感は更に難しいところに存在したかと。
▷ プレスコ収録ならではの楽しさはありますか?
空間や相手をより感じる事ができます。毎回大変だし、難しいですが、ものすごく楽しいです。
▷ 好きなセリフやシーンがありましたら、教えて下さい。
「泣きたいのはこっちだ」正にそうでしょう!
▷ オンエアを楽しみにしているファンにメッセージをお願い致します。
素晴らしい作品へ参加する事になり、今、産みの苦しみと戦っておりますが、上手く出来ないことすら楽しいと感じる純粋な空気、時間で収録させていただいております。鮮やかな世界と人物達がお届け出来ることを願っております。お楽しみに!!